2020年11月28日土曜日

  【法然上人の和歌に思いを寄せ、秋の夜長にお念仏】

 秋が深まるにつれ、夏には青々と茂った木々が、黄色や赤色に鮮やかに染まっていく姿はとても美しく、見る人を感動させます。

 秋の夜長には、穏やかな気候や美しい情景と相まって、芸術や読書を楽しむ人も多いのではないでしょうか。

古くから歌人たちは、この美しい秋の情景に思いを寄せた和歌を多く詠んでいます。


阿弥陀仏に 染むる心の 色に出でば 秋の梢の 類ならまし

(阿弥陀仏のことで染まっていく心が、色に表れるというようなことがあるならば、まるで秋の深まりとともに木々の梢が赤く染まっていくようなものだろう)


この歌は、法然上人がお念仏により信心が深まりゆく実感を、秋の深まりとともに色づく木々に譬えて詠まれたものです。

私達も日々お念仏をとなえ、木々の梢が色づくように阿弥陀様への思いを寄せたいものです。

~浄土宗新聞より~