2022年8月9日火曜日

ひとりじゃない、そばにいるよ

 今年もコロナ禍でお盆を迎えます。数年前までは、お盆に帰省し家族や親族と会うことが当たり前でしたが、昨今はそれも難しく、コロナ禍以前がとても懐かしく思えます。  お盆と言えば、ご先祖さまをお迎えしご供養する行事ですが、親族や友人と再会することも楽しみの一つであったのではないでしょうか。   法然上人のご法語に「衆生、仏を礼すれば、仏これを見給う。衆生、仏を唱うれば、仏これを聞き給う。衆生、仏を念ずれば、仏も衆生を念じ給う」というお言葉があります。これは親が子を見守るように私たちの行いや思いを、阿弥陀さまは常に極楽浄土から見ていてくださるということです。阿弥陀さまのいらっしゃる極楽浄土は、お念仏の功徳によって往生された方々がお生まれになる場所。阿弥陀さまとともにご先祖さまも私たちのことを見守ってくださっています。  私たちはより良い将来のため、常に先のことを考えて生きています。しかし過去を振り返ってみると、今の自分があるのはご先祖様さまのおかげでもあります。私たちは2人の両親、4人の祖父母、十代前は1024人、二十年前まで遡ると、百万人以上のご先祖さまがおられます。もし1人でもいなければ今の自分はいません。あたり前のように生きている自分も、多くの命やご縁によって生かされている、とても有難いことなのだと思い起こし、ご先祖さまへの感謝の念を深めていただければと思います。   まだまだコロナの終わりは見えませんが、少しずつ元の生活に戻りつつあるような気がします。以前のように過ごせるのはもう少し先になるかもしれませんが、これから迎えるお盆には、阿弥陀さまとご先祖さまに感謝の気持ちを込めてお念仏をお唱えいたしましょう。きっと極楽浄土から私たちを見守ってくださいます。