秋分の日を中日とした7日間の「秋彼岸」。気持ちの良い秋晴れとなったお中日の23日、本堂にて秋彼岸法要を行いました。「彼岸」とは、私たちの生きている迷いの世界「此岸」に対し、煩悩を超えた先にある「さとりの境地」を意味し、浄土宗では西方にある「極楽浄土」を喩えた言葉としても用いられます。法然上人が師と仰ぐ中国、唐代の僧、善導大師は「春分・秋分の日には太陽が真西に沈むため、そのはるか彼方にある極楽浄土に心を寄せ、往生の想いを新たにするのに最適な日である」と説かれました。西の方角へと沈んでいく夕日を観て、その彼方にある極楽浄土を想い描くことは「日想観」と呼ばれ、仏教における一つの修行として位置づけられます。これに倣い、浄土宗では彼岸を、極楽浄土を想い、そこへ往くための修行であるお念仏を称える期間としています。皆様もお参りをされる中、極楽浄土、そしてそこにいらっしゃる亡くなった方々を想い、お念仏をおとなえください。合掌