浄念寺は愛媛県宇和島市にある浄土宗の寺院です。 山門横には芝崎観音堂があります。江戸時代、当寺の前は海で芝崎の地と呼ばれていました。その芝崎の地に流れ着いた観音様を大切に供養し、その地名をとって芝崎観音と呼ばれ尊崇されています。 芝崎観音は千手観音菩薩です。御開帳は毎年7月17日で、芝崎観音夏祭りとして賑わっています。堂内には木彫りの33観音様、堂外には石彫の33観音様をおまつりし観音霊場として親しまれています。
2021年8月12日木曜日
お盆とお施餓鬼
7月から8月にかけ、全国的に行われる「お盆」。浄念寺ではすでに棚経参りが始まっています。
お盆はご先祖様をお浄土からお迎えし、ご先祖様と一緒に過ごすことができる大切な時間です。まごころをこめてご供養しましょう。
またこの時期にお盆と並び行われるのがお施餓鬼会。仏教には「あらゆる存在は行いによって6種の世界に生まれ変わりを繰り返す(輪廻)」という考えがあります。餓鬼の世界はその一つ。常に飢えと渇きに苦しむ世界とされます。お念仏の教えに出会い、念仏業を実践したご先祖様は間違いなく阿弥陀様のお導きによって極楽浄土に往生されています。その一方で、お念仏に出会えなかったものは餓鬼の世界に生まれ変わっているかもしれません。浄土宗のお施餓鬼は、そのような方々とお念仏との縁を繋ぎ、極楽浄土に往生してもらうため、そして餓鬼を供養して得られる功徳を、極楽浄土にいるご先祖様や大切な方に振り向けるためといえます。 また、私達がお施餓鬼を勤めることは、「布施の修行」ともいえます。布施とは、人のため、自分に出来る行為、あるいは物などを施す行為の事で、言い換えれば、他を生かし(利他)、自らを育む(自利)思いやりの気持ちを育むことです。
浄念寺の施餓鬼法要は、17日の午後5時と7時より行います。お舟流しもいたします。御先祖様への供養の思い、そして布施の意味を心にかけつつ、お念仏をお唱えいたしましょう。